JOURNEY TO USERSHIP™
サブスクリプションビジネスの価格戦略
価格戦略を成功させるには、成功のイメージを明確にすることと、顧客第一のアプローチをすることの2つが必須です。
価格戦略における
ポイント
評価指標:課題を特定し、具体的な成功をイメージする
サブスクリプションビジネスにおける価格戦略は多くの組織で軽視されがちで、プライシングを大幅に変えるとなると、何から手をつければよいのかわからず、途方に暮れてしまうことがあります。
プライシングを検討する、見直す上で、まずすべきは、うまくいっていないことの特定です。ときには、営業チーム全員による過剰な割引、キャンペーンの常時開催、何年も据え置かれたままの価格など、機能不全の兆候が見つかることがあります。
これらの危険信号を徹底的に見直すことが、新たなプライシングモデルによる目標を決める第一歩です。どの数値を変化させようとしているのかを明確に把握する必要があります。<br/><br/>
新規顧客を獲得できない:特定のセグメントで新規を増やすために、プライシングモデルの変更を検討<br/><br/>
アップセルがない:アップセルやクロスセルを増やし、顧客ごとの平均収益を増やすために、プライシングモデルの変更を検討<br/><br/>
プライシングが一律で、多様なニーズに対応していない:顧客がもっと活用できるよう、プライシングの簡素化を検討
新たなプライシングモデルの展開:顧客の声に耳を傾ける
多くの企業は、最初の分析段階で新しい情報を大量に入手したとしても、何か問題が発生することを恐れて新しい料金体系にシフトするのを躊躇し、麻痺状態に陥ってしまいます。これは間違いです。
ここで大切なことは、新しいプライシングモデルを展開するにあたり、既存顧客に対しては慎重になる必要がありますが、新規顧客に対しては思い立ったが吉日だということです。新しいサブスクリプションプライシングモデルを新規が利用できるようになる時期から逆計算して、必要な作業をどんどん進めます。<br/><br/>
最終的には新規と既存顧客の両方で新しいプライシングモデルを試験的に展開することが不可欠です。プロダクトカタログで、新旧両方のプライシングモデルを提供すれば、テストしながら、最適化していくことができます。
新規顧客の場合:適切な価格帯とパッケージング戦略をテストし、「スタート日」以降、新規顧客全員に展開します。<br/><br/>
既存顧客の場合:既存顧客が新たなプライシングモデルからメリットを受けられる方法(例:年間契約価値(ACV)の割引料金の提供や利用可能な機能の増加など)を探し、それらをまず適用します。
維持:新プライシングモデルをシンプルに
新しいプライシングモデルを展開し、それを適切に維持するようにするには、シンプルさが鍵となります。たとえば、カタログのページ数を減らすことで効果が出ることもよくあり、急成長を遂げる企業の収益は通常、提供するプロダクト、サービスをより厳選した少数に絞っています。<br/><br/>
プロダクトカタログに関しては、シンプルであればあればあるほどよいでしょう。Zuoraの調査によると、急成長している企業ほど、会社の収益額あたりのプロダクト数(プラン、サービスおよびバージョン数)が少ないことがわかっています。たとえば、最も急成長している企業は、収益100万ドルあたりのプロダクト数が1個未満で、平均31%成長しています。一方、100万ドルの収益あたりのプロダクト数が5個以上の企業の成長率は、平均でわずか12%にとどまって(出典はこちらを参照)います。<br/><br/>
同時に、プロダクトカタログのアクティブな管理は、顧客のニーズにリアルタイムで対応するのに必要なアジリティを提供します。また、カタログを常に更新することで、古くなった料金プランを無効としてマークし、除外されたプロダクトを常に把握することができます。頻繫(2年に1度ではなく年に2度など)にカタログをメンテナンスしていれば、将来的に発生する大規模なプライシングモデル更新プロジェクトを回避することができます。
サブスクリプションエコノミーベンチマークB2Bサブスクリプション企業が優先すべき成長の形とは?
収益拡大に影響を与える最も重要な3つのポイント
B2B企業にとって新規と既存のどちらが優先事項か?700社を超えるサブスクリプションを提供する企業の調査データに基づき、ご説明します。
カスタマーストーリー
Gitlabがサブスクリプション価格の刷新を実行した理由
Measure
今年初め、GitLabは有料のスターターサービスを廃止し、プロダクトカタログを4つのサブスクリプションプランから3つのプランに絞りました。無料、プレミアム、アルティメットです。なぜか?スタータープランがあまりにも多く、顧客とプロダクトのミスマッチが起こり、コストがかかっていたからです。
テスト&本格展開
GitLabは新プライシングモデルのスタート前に顧客と社員から多くのフィードバックを(機密扱いで)収集しました。その後、顧客をスタート日に開催されるコミュニティフォーラムの特別セクション に招待し、フィードバックを依頼。Gitlabは既存顧客の移行時も寛大で、プランをキャンセルした顧客が契約期間終了まで同じ料金プランを使用できるだけでなく、契約を1年更新する場合にも現在の料金で据え置きとし、アップグレードを希望する顧客には割引料金を提供していました。
よりシンプルに提示
GitLabの 新しいプライシングモデルモデルはシンプルかつ、極めてわかりやすい仕上がりになっています。
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Zuoraは業界のリーディングカンパニーとして、専門家やお客様、そしてパートナーと協力し、「Subscription Economy(サブスクリプションエコノミー)®」の浸透を推進し続けています。